鉄筋工事とは?
鉄筋工事とは、建物の骨組みとなる鉄筋を網目状に組み上げる現場作業です。
それでは、なぜ建物には鉄筋が必要なのでしょうか?
それをこれからご紹介していきます。

建物構造の種類
まずは建物の構造にはどのような種類があるのか、代表的なものをご紹介します。
◆W造(Wood)…木造
◆S造(Steel)… 鉄骨造
◆RC造(Reinforced Concrete)… 鉄筋コンクリート造
◆SRC造(Steel Reinforced Concrete)… 鉄骨鉄筋コンクリート造
RCやSRCなどのアルファベットは、建物を構造する材料・材質を表しています。
このうち、RC造とSRC造には鉄筋が使われています。
この2つの工法で建築される建物が、私たち鉄筋工事職人のワークフィールドです。
それでは、RC造とSRC造について詳しく見ていきましょう。

RC造/鉄筋コンクリート造
”Reinforced Concrete”とは直訳すると「補強されたコンクリート」という意味です。
主に柱や梁、床・壁が鉄筋とコンクリートで構成されており、鉄筋を組んだ型枠にコンクリートを流し込んで固めたものを指します。
特長的なのは、2つの材料を組み合わせることでマンションなど建物に必要な強度を得られる点。
・鉄筋……引張力(引っ張る力)に強いが、熱に弱く錆びやすい
・コンクリート……熱に強いが、引張力(引っ張る力)に弱い
熱に弱い鉄筋をコンクリートで覆い、熱から鉄筋を守って酸化を防ぎます。
一方コンクリートは上から押さえつける「圧縮」に対する抵抗力はあるものの、「引張力の弱さ」が課題。
これを引張力に長けた鉄筋で補強しています。
このように鉄筋とコンクリートの両方をうまく組み合わせることで、建物を守る剛性や耐久性を担保しているのです。
SRC造/鉄筋鉄骨コンクリート造
SRC造とは鉄骨の柱の周りに鉄筋を組み、コンクリートを打ち込んで施工した建物のこと。
大型マンションやビルなど大規模物件にはSRC造の工法が多く使われています。
RC造に鉄骨を加えることで、さらに耐久性を強化した構造を作り上げるためです。
ただしその分コストもかかります。
鉄筋とは、より安全な
建物の建設に必要なパーツ
ここまで読み進めてもらい、ざっくりイメージは出来たと思います。
鉄筋とは、より安全な建物の建設に必要なパーツなのです。
建物には建物自身の自重によるひずみや歪み、経年での劣化、地震などの災害にも負けない耐久性が求められます。
私たちの仕事は、より安全で安心できる快適な住空間を造ることにつながっているのです。
主な仕事の流れ
1. 加工帳、施工図作成
クライアントから提供される図面は、大工や設備会社などの建築関係者全体が分かるように描かれており、それを見て現場で鉄筋をいきなり取り付けするようなことはありません。
仕様書と図面から適切な材料を選択、鉄筋の加工形状や数量を見積り、材料を発注し、加工場の段取りを組み、現場の職人が材料を見て組み立てができるように施工図を作成します。
2. 鉄筋加工
現場で取り付ける鉄筋は、必要に応じて適切な長さに切ったり、曲げたりする加工をしなければなりません。
鉄筋加工場では、各現場より出された加工帳を見て鉄筋を加工し、現場へ材料を送ります。

3. 配筋、段取り
加工場より送られた材料を作成された施工図をもとに鉄筋を組み立てていきます。

4. 圧接
鉄筋を配筋し、組み立てる途中、必ず鉄筋をつなげる作業があります。
鉄筋をつなぐ方法は幾通りかありますが、ガスで熱を持たせて圧着する「圧接」と
呼ばれる作業が多いです。
また機械式継手と呼ばれる方法では、カプラーと呼ばれるスリーブ状の物で鉄筋を
つなぎ、つなぎ目にエポキシやグラウトなど接着剤を注入し、鉄筋をつなぎます。
この作業のクオリティが建物の強度に直結してくるので、手早さはもちろん正確な
仕事が求められます。

5. 結束
圧接が終わったら鉄筋を結束します。
キレイに見栄え良くまとめて、組み立て完了。
鉄筋工事の見栄えの美しさは建物の外観には関係ありませんが、技術者が自分の仕事のクオリティを表現できる機会です。
キレイ、丁寧、美しい仕事は同業者から賞賛され、職人の自信にもつながります。

6.自主検査
自社規定および現場規定に則った検査を行い、OKが出れば無事完了となります。
上記一連の流れが、鉄筋工の仕事です。
この後の工程で第三者機関等が配筋検査を行い、コンクリート打設へ各業者が
準備していきます。
